警察官をかたった詐欺電話による被害が増えているようですね。SNSでも被害に遭った方が詳しくレポートされていたりしますし、ラジオを聴いていたらその番組のスタッフの方が詐欺にあって数百万円盗られてしまったという話をしていました。私も同様の詐欺であろう電話を受けたことがあります。まだそれほど、この詐欺が話題になる前だったと思います。確かその時は、新潟県警を名乗っていました。私の名前を知っているようでしたので、どこかで流出した名簿を悪用して電話をしていたのだと思います。
私のところにかかってきた電話は女性の声でした。「あなたの銀行口座が悪用されています」みたいなことを言っていたと思います。これは常套手段のようですね。インターネットバンキングのアカウント情報を聞き出して、金を引き出す目的のようです。おそらくですが、私のところにかけてきたのはまだそれほどこの詐欺に熟練していない人だったと思います。なかなか話が前に進まず、「他の人がいないところに移動してください」の一本槍でした。他の人がいないところに移動させて、相談できないようにするのもマニュアルのようです。
詐欺電話がかかってきた時、私は周りに人がいる場所にいましたが、わざわざ移動するのも面倒ですし、移動しなくても向こうにはわからないだろうと思い、移動せずに「移動しました」と答えました。しかし、なぜか向こうは疑い深く、執拗に「移動してください」を繰り返してきました。こちらもだんだんとイライラしてきて、「それではこちらから掛け直すのでいいですか?」と聞いたところ、向こうは「はい、それでお願いします」と答えたのですが、その直後に電話が切れてしまいました。
おかしいなと思い、かかってきた電話番号(末尾は110でした)をGoogle検索したところ、詐欺に使われている電話番号だという情報が見つかりました。私に詐欺電話をかけてきた人の熟練度が低かったこと、こちらがたまたま他の人がいる場所で電話を受けたこと、生来の不精により「他の人がいないところに移動してほしい」という先方の要求に渋ったことなどの幸運が重なったことで、詐欺にひっかかることなく被害に遭わずにすみました。この一件以来、知らない電話番号からの電話に出るのはやめようという思いを強くしました。