病は気から

何か気にかかることがあると体調も悪くなることがあります。病は気からと言いますが、この場合の病というのは何も診断されて病名が付くものだけでなく、なんとなく体調が悪く感じるとか、食欲がないといかいうことも指すかと思います。もちろん、食欲がなくなると体が弱りますので、本当の病気になることもあります。人間以外の動物にもこのようなことがあるのでしょうか。もしかしたらチンパンジーとかはあるのかもしれませんね。
ですが、ほとんどの動物にはそのようなことはないのではないでしょうか。これは、人間が進化の過程で備えたやっかいな機能のように思います。機能という言い方をすると、何かの役に立つことのように感じますが、この「病は気から」という性質は何かの役に立つものでしょうか。単体の生物としては、心配事があろうがなかろうが体調には影響せず、元気に動き回れた方が生存競争には有利に違いありません。そうすると、これは人間が社会的な生き物であることに由来するのでしょうか。
つまり、人間の内面の不調というものはあまり他人からは分かりませんがので、それを他人に知らせるひとつの合図として体調も悪くなる、ということかもしれません。群れの中の誰かに助けて欲しい、という時に「病は気から」が発動するのではないでしょうか。そう考えると、人間以外にも群れを作って暮らす動物の中には、もしかしたら「病は気から」の性質を備えている生き物がいるのかもしれませんね。例えば、象なんかは仲間同士で助け合うことがあるそうですし、仔象を亡くしたことで気落ちした母象が元気がなくすようなこともイメージできる気がします。